2007年3月15日(木)14:13

ドイツ司教会議はEU憲法に神への言及を求める

ボン(AP)

ドイツ司教会議は欧州憲法批准プロセスの継続を支持し、憲法の条文で神に言及するよう要求した。将来の責務に対応するため、EUには良好に機能する内部秩序が必要だ、とカトリックの司教会議は木曜日声明を発表した。この声明は3月25日のローマ条約調印50周年を記念するものである。ローマ条約はEUの前身である欧州経済共同体(EEC)の創立を定めている。

ドイツ司教会議は欧州憲法批准プロセスの再開を歓迎した。「その際私たちは、人間の行動はすべて有限であり、どんな政治も絶対的なものではないということを認識する必要がある」。憲法での神への言及はこれを明確にしようとするものである。「欧州には神が必要なのだ」、と司教会議は発表した。

欧州統合プロセスにおいては、個人および社会的存在として人間を無条件に優先することを謳っている。すなわち人権、自由権、社会的基本権の尊重である。これは同時に人間についてのキリスト教の考えを反映するものである、と司教会議は述べた。

「EU政治が原則的にこうした人間像に規定されていることは、欧州の本来的なキリスト教の遺産である。これは欧州の現在に息づき、欧州の将来の形成に変わらぬ重要性を持つ要素である」。それゆえ欧州の基本法には「欧州のキリスト教・ユダヤ教的遺産およびその変わらぬ有効性」に関する言及が必要である、と司教会議は主張した。

現在EU議長を務めるドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟)も、憲法の条文で神について言及するよう主張している。しかしフランスなどの国々が厳格な政教分離の維持を求めているため、現行の憲法草案では神への言及はない。

原題:Deutsche Bischofskonferenz fordert Gottesbezug in EU-Verfassung




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